真空ガラス スペーシア 結露の解明

スペーシアを扱っていて、常々注意を払っている事があります。

空気の温度と空気中の水蒸気の飽和量の関係を表したグラフです。一番大事な事はこのグラフをご覧になって解ると思いますが、 気温によって同じ100%の飽和状態でも空気中に閉じこめておける水蒸気の量(水蒸気圧)が違うという事です。
このグラフからは室内温度の変化による湿度への影響を求めたり、温度と湿度から空気の露点(結露が始まる温度)を求めることができます。

※グラフ用語の説明
【水蒸気圧】空気中に含むことのできる水蒸気の量
【相対湿度】一般的に『湿度』と呼ばれているものです。

◇グラフの見方の例

《A》室内温度の変化による湿度への影響を求める場合
★[例]A線
室内温度20℃、相対湿度60%の密閉された部屋(グラフの20℃の縦線と湿度60%を示す曲線の交わった点)が、 夜間に室内温度が15℃に低下すると(先ほどの交点を水平に15℃の位置まで移動させると)、湿度は82%に上昇することが判ります。 水蒸気の量は一定でも、温度が低下すると湿度が上昇すると言う事です。

《B》温度と湿度から空気の露点を求める場合
★[例]B線
グラフの20℃の縦線と湿度60%を示す曲線の交わった点を水平に左に移動させ、湿度100%の曲線とぶつかった位置の温度を読むと12℃となります。
これで、20℃、湿度60%の空気の露点(結露の始まる温度)は12℃だと判ります。12℃より冷たい窓ガラスなどに触れたりすると結露するわけです。

以上、グラフの例からは少し解りにくいかも知れません。 しかし、自然の中では暖かい湿った空気が山に当たって上昇し上空で冷やされて局地的な雨を降らせたりしています。 同じように室内では暖かい湿った空気が冷えてくると雨の代わりに結露が発生するわけです。

特に私の家で実際に起きた現象ですが、12月のある寒い日に雨戸が閉まっているスペーシアの窓をガラス障子だけを開けたところ、 スペーシアの室外面が急速に結露しました。この現象はスペーシアの内外の温度差が大きい事を示していますが、 室内気温湿度では室内側ガラス面に結露しなくても外気温に近い低い温度の室外側のガラス表面に、 室内の暖かい湿った空気が触れた為に発生したものです。 再びガラス障子を閉めたところ外の方が気温が低い分、水蒸気圧が低いので約15分くらいで室外側の結露も消滅しました。
こういった現象一つを取り上げてもスペーシアってホントにこれまでとは異質の窓ガラスだなと感じてしまいます。

珍しいスペーシアでの結露

真空が維持できていないため結露発生の例。

大阪市西区のマンション7階でしたが、施工して3日後に発生した旨のメールを頂戴致しました。
4枚続きの真空ガラススペーシアの内観左端の1枚(お客様ご提供写真)が結露してます。
右隣のスペーシアはエレベータに乗らなかったので人力で7階まで荷揚げしたので、それの不具合だと再び3人掛かりになるところでした。
マイクロスペーサーは正常に整列しているのですけれどもこの1枚だけ異常に結露してるのは不思議です。
また周囲の環境も調べましたがこの一枚だけ極端に外面に冷風が当たる事でもなく、右隣のスペーシアは結露していない事実があります。
そのためメーカーに問い合わせますと、非常にごく稀に3ヶ月くらいの時間経過で真空抜けが発生する不良製品があるそうですが、これは出荷時の検品で 判るものではなく、3ヶ月と云う時間を掛けて徐々に分子レベルで空気がスペーシアの真空中に漏れだして起こった事が過去にあったとの事でした。
今はマイクロスペーサーは保持されていてもいずれ真空中の気圧が大気圧と一緒になるでしょうから、 その時はマイクロスペーサーの整列も崩れる事になりますので、製品を交換します。そう云った回答を得て、メーカー対応に安心しました。
過去かなりの施工をこなしてきましたが、この様なケースは初めてです。
メーカー検品をすり抜け発生する確率は数万枚に1枚程度だろうかと個人的に推測しています。

最後にご注意頂きたいのは同じ窓の4枚の内1枚だけ異常な結露というのが決め手で、4枚とも同時に結露発生の場合は4枚全部がマイクロスペーサー不整列でない限り、 やはり環境湿度の問題になるので保証対象にはなりません。



下の例は真空が正常に維持されている状態で結露が発生いたしました。

スペーシアは結露しないガラスではありませんが、世界で最も結露が発生しにくい窓ガラスそれがスペーシア。
上の大阪市西区マンション例は真空が抜けていた例ですが、下の写真は製品不良ではなく室内環境の問題で発生した例です。
当店ではこれまで数多くの施工を行って参りましたが、これまでに正常な真空維持で2例の現場におきまして結露発生を確認しています。

因みに2例の内1例は施工例に紹介できません(デジカメ忘れで写真がない)でしたが、木造田舎建ての屋根裏部屋でありました。 階下から上昇気流に乗って湿気も運ばれ、朝方の冷え込み(天井の断熱が効果的でないため)で結露した様です。 それでも集水器で集めるほどではないと奥様は仰っておられましたが、ベタベタになったとのお話しでした。 で、お客様には換気扇を設けて計画的な換気をお勧め致しました。

写真はスペーシア守に結露発生したもので、 施工例のページでも述べましたが加湿器を夜通し運転したそうです。 この様に白く曇るほど結露するのは本当に珍しいので、施工後にメール(お客様ご提供写真)を頂きました時は驚きましたが 結局、スペーシアの限界を超える湿度になった為、手だては換気を良くするか加湿器を止めるかを申し上げました。
またガラスで目に見える結露は良いのですが、余りに湿度が高い場合、対流のないクローゼット内とかの閉鎖空間に 結露が起きれば厄介です。特に加湿器等から連続して加湿の場合は見えない場所にも注意が必要となります。

2012/12/23/更新
2004/01/17/page_open



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