防犯ガラスをお選びの際、セキュオの各グレードの判断にお役立て下さい。
また防犯の名称を冠していないガラスは板硝子協会基準で定めた防犯性能を有していませんのでご注意下さい。
「打ち破り」手口に関連付けられる防犯性能 | ||||||
P1A | P2A | P3A | P4A | P5A | ||
![]() |
P1K | |||||
P2K | セキュオ30 | |||||
P3K | セキュオ60 セキュオPY |
セキュオ90 セキュオSP |
(ご注意)
●この仕様は実験値として示されたものを一覧表にしたものであり、各ガラスの性能を保証するものではありません。
●使用例で示した防犯ガラスは、実験の性質上から考えられる再現性や実際の犯行との相違などといった点から絶対的なものではなく、
相対的な位置付けである事をご了承下さい。
※セキュオSP、セキュオPYは日本板硝子の試験に基づきます。
① 使用鋼球 直径100 ㎜、重さ 約4.11 ㎏
② 落下方法 中心付近の一辺130 ㎜の正三角形の各頂点に順に鋼球を落下させる。
③ 供試体の大きさ 900X1100 ㎜
④ 落下高さと落下回数
分類 | 鋼球落下高さ(mm) | 加 撃 回 数 |
P1A | 1500 | 正三角形各頂点に1 回ずつ計3 回 |
P2A | 3000 | 正三角形各頂点に1 回ずつ計3 回 |
P3A | 6000 | 正三角形各頂点に1 回ずつ計3 回 |
P4A | 9000 | 正三角形各頂点に1 回ずつ計3 回 |
P5A | 9000 | (正三角形各頂点に1 回ずつ計3 回)X3 回 |
板ガラスメ-カ-各社の実験結果、及び中間膜メ-カ-にヒアリングした結果から、4 の性能基準に対して推奨されるガラス仕様を以下にまとめる。
なお、これらは仕様の一例であって、固定されたものではない。また実験値として示したもので各ガラス仕様の性能を保証するものではない。
個々のガラスのランク付けは試験結果(性能基準)によって行われる。
分類 | ||
P1A | 合わせガラス FL3+30 ミル+FL3 FL3+30 ミル+PW |
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P2A | 合わせガラス FL5+30 ミル+FL5 |
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P3A | 合わせガラス FL3+60 ミル+FL3 FL3+60 ミル+PW |
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P4A | 合わせガラス FL5+60 ミル+FL5 |
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合わせガラス FL3+90 ミル+FL3 FL3+90 ミル+PW |
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P5A | 合わせガラス FL5+90 ミル+FL5 |
1ミル=1/1000 インチ(0.025mm ) 30 ミル=約0.76mm
5 .防犯性能が認められるガラスの仕様基準(「こじ破り」手口に関連付けられる防犯性能)
「こじ破り」は、ドライバーなどで音を出さないようにガラスを破壊し、まわりに気づかれないよう密かに侵入しようとする侵入手口であり、
日本独特の侵入方法である。
本基準は、平成13 年11 月に実施された財団法人 都市防犯研究センターによる実験結果に基づいている。
以下に仕様基準の一例をまとめるが、これらは実験値として示したもので各ガラス仕様の性能を保証するものではない。
分類 | 単板ガラス | 複層ガラス |
P1K | 合わせガラス (FL3 +中間膜15ミル[ 0.38mm] +FL3 ) 耐熱強化ガラス 6.5mm |
普通のフロートガラスによる 複層ガラス (FL3 +空気層+FL3) アタッチメント付き複層ガラス(FL3+空気層+FL3 ) |
P2K | 合わせガラス (FL3 +中間膜30ミル[ 0.76mm] +FL3 ) |
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P3K | 合わせガラス (FL3 +中間膜60ミル[ 1.52mm] +FL3 ) |
合わせ複層ガラス (FL3 +空気層+(FL3 +中間膜30ミル+FL3)) 加撃面FL3耐熱強化複層ガラス(FL3 +空気層+耐熱強化ガラス6.5mm ) 加撃面FL3強化複層ガラス(FL3 +空気層+強化4mm ) 加撃面FL3 |
① P3K に属するものは、ドライバーを使ったこじ破りに対し防犯性能が期待できるもの。
② P2K に属するものは、補助錠との併用により、ドライバーを使ったこじ破りに対し防犯性能が期待できるもの。
③ P1K に属するものは、ドライバーを使ったこじ破りに対し防犯性能が期待できるレベルには届かないが、単板ガラスのフロートガラス、網入りガラス、強化ガラスとの比較においては優位性が認められたもの。
④ 単板ガラスのフロートガラス、網入りガラス、強化ガラスについては、「こじ破り」に対する防犯性能は期待できない。
参考)試験方法概略 侵入再現試験
※ 詳細については 財団法人都市防犯研究センター資料参照
① 試験体 W4.5 尺XH6 尺の引き違いサッシにガラスをはめ込んだもの
② 使用道具 ドライバー
③ 実験方法 ドライバーによるこじ破りを実施し、クレセントを外して外障子を開けるまでの時間(所要時間)を計測する。
<本基準を適用するにあたっての注意事項>
ここで規定した「防犯ガラス(防犯性能が期待できるガラス)」は、実験の性質上から考えられる再現性や、実際の犯行との相違などといった点から、絶対的なものではなく、むしろ相対的な位置付けを示すものとして捉えるべきである。
また、これらのガラスは何れも、「破れない」ガラスではなく「破りにくい」ガラスであることも認識しておくべきである。
したがって、開口部の防犯設計にあたっては、ガラス単体だけでなく、補助錠との併用や頑丈な窓構造への転換、セキュリティシステムを導入する、などといった総合的な検討を行うことが必要である。
以上