次世代の自動車はEVかと思いきや流れは変わる?

 このところ、電気自動車(EV)に気を向けて開発動向などを見ていたが、3・11地震でエネルギーの供給~消費までの流れと意識が社会的に水面下で変化している様子だ。

 私も一昨年あたりはEVがいいなと思っていた。それは夜間の非常に安い電力(関電ぱっびータイム契約)を充電しておいて昼間の走行だけでなく、EVから家庭の電力に使えば昼間の高い電気が夜間の価格で使えると思っていた。前提が原発依存の電力供給でピーク電力の平準化に役立つので、原発の是非とは別にそれは良い考えだと思っていたのです。

 ところが社会では3・11後、現実に原発が止って今の電力は殆どが火力発電でまかなってるから発電に必要な天然ガス・原油・石炭は総て輸入頼み、しかも昨年のその費用が3兆円余りと聞くと、原発代替だけでこれ程燃料代がこれ程も国富を流出させているとは知らなかった。本当に日本人はこの事実を真剣に考えないといけないと思う。

 それで先月01/20にこのブログでも省エネでの日本の技術ポテンシャルについてすこし書いたが、今回は観点を自動車の側から見てみた。すると冒頭に述べた様にどうも自動車の流れはEV一辺倒でもなく、有力メーカーはむしろ水素利用の燃料電池の自動車(FCV)の方にもかなり傾注している様子だった。
ある人は「電力を水素にして貯めればコストは劇的に安くなる。例えば、NAS電池と比べて10分の1で済みそうだ」と言う。

 自動車の話題から外れるが、風力や日照など再生エネルギーはどうしても発電が偏る。しかし、水素に変えて貯蔵すれば偏った出力バランスが平準化できるし、コストが蓄電に較べ劇的に安価ならば魅力がある。

 また再生エネではないが都市ガスを改質処理して使う家庭用燃料電池「エネファーム」なども既に1月17日新型のものが発表されたという。これはどこの国も真似できない高効率の家庭用製品で、因みに投入したガスに含まれるエネルギーで電力や熱として利用できる割合を示す総合効率は95%と、トンでもない効率でスゴい値になっている。(東京ガスとパナソニックの共同開発でしかもコスト工夫で現行品より75万円も値下げして販売するらしい)

 こうして俯瞰してみると、どうも再生エネと水素のコラボレーションが見えてくる。再生エネでなくとも現在の化石燃料のナマ焚き発電に変り、化石燃料を改質してもっと高効率な発電所に生まれ変わるだろう。今はそれぞれの技術は蕾だがやがて10年も経つと開花する。
既にスタートしている宮古市のプロジェクトでは「再生可能エネルギーと水素社会をつなぐ初の試みであり、水素社会の成否を握る試金石。何が何でも成功させたい」なのだそうだ。
 
そして、そう云った技術の世界最先端にトヨタのFCVがあるのだという。もう最先端技術が自動車向けだけではない事を周辺から窺い知る事ができて、それが見事にこの国のエネルギー事情を一変させる可能性を感じとって、またワクワクしている。

このワクワク話は日経ビジネス 2012年12月3日号の-トヨタ燃料電池車が拓く復興-を読んでの事。

spaciadesuyan の紹介

2012年11月開設のこのブログ主は1955年生まれのオッちゃんです。 1999年から続いている当店のWebページはhttp://www.hatadagls.com/で HTMLとPHPの併用ですべて自身で編集していますが、ホームページ運営も時代の変化について行けず そのため今じゃ陳腐化が否めません。 ブログは2004年以来の事で、当時は簡易なブログを開設したのですが、 連日多量のスパムリンクの書込みに閉口して、約半月で閉鎖以来ブログから遠ざかっていました。 取得した公的資格は、二級ガラス技能士・バルコニー施工・第二種電気工事士・PV施工技術者認定・家庭の省エネエキスパート・ガス機器設置スペシャリスト・足場の組み立て等作業主任者等、メーカー認定は真空ガラス スペーシア(日本板硝子)・窓シャッター電動化(ソムフィ)・SR工法工事士(三協立山アルミ)・ソーラー施工士(リクシルエナジー)その他等々、です。 趣味はガラスサンドブラストやレーザーマシンによる加工などがあります。 因みに創業は1982年9月で、かれこれ30年を越えました。
カテゴリー: 再生エネルギー, 省エネ関連   タグ: ,   この投稿のパーマリンク