案外知られていないヒートショック死

先日の当ブログ‘パッシブハウスと云う概念’で(有)松尾設計室の松尾先生の‘パッシブハウス’講演の内容に触れたが、その講演でも住宅のヒートショックによる全国の死者が17000人と交通事故死者が約5000人と話されていた。【2012年の全国の交通事故死者は4411人】
住宅内の断熱による温度差をなくす事が省エネだけの観点だけではなくて、温度に起因する病気や健康面での医療費がかなり掛かっている事実も説明されていた。
例えば断熱性能の悪い住宅で省エネルギーと称して冷暖房を辛抱の倹約で、健康被害に陥れば何をしているのか判らない。

断熱性を高めて真水で見た本当に少ない消費エネルギーでの冷暖房負荷は驚くほど低い。
比較すれば高断熱化による省エネ効果は2階全部の冷暖房に掛かる消費エネルギーが、高断熱前の一室分の消費エネルギーで済ます事が可能で、例えば2階の3部屋にはそれぞれエアコンがあったのに対し1台で済ませると仮定できるので、空調設備機器代金に掛かる投資もなくなるし、省エネ効果は一生続く。
これは概して1階にも当てはまる。
そうして考えると、外皮断熱に掛かる初期投資とその後に得られる快適性やエネルギー代金の抑制で浮いた金額を比較したならば時間経過と共に初期投資金額を凌ぐラインがあり、そのラインを越えた時まさに外皮断熱に掛かる初期投資が回収した事になり、その結果は誰がみてもわかるだろうし、高断熱にするに従い時間軸は縮小(元の消費エネルギーと断熱レベルの相関に因る)する。

私はスペーシアを販売するに当り、窓ガラスに関しては常々お客様にその様な時間軸と消費エネルギーの抑制効果を訴えているのは前述を踏まえての事である。(日本の既存住宅は窓の断熱が全く進んでいない実情から)

で、今回は仕入問屋経由で日本板硝子からの新聞切り抜きが廻ってきたので紹介したいと思う。
この記事の様に住宅内の温度差による死者がこれ程とは国民的な認知が低すぎると実感した。また死に至らずとも脳卒中等の神経障害による後遺症は深刻だと思うので、我々この業界からも広く周知しなければならない。

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昨年に当店が施工した例からも述べると、浴室窓を内窓追加で二重化しガラスは真空ガラスをセットしたので、浴室の温度低下はそれまでの単体窓からかなり室温の熱損失が抑えられている処から、その施工例のお客様宅はヒートショックによる事故率は下がっているのである。

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そうすれば、風が吹けば桶屋が儲かるの話ではないが、連鎖的にお客様への健康面の安全が少しでも担保できて、我々業界人も三つの社会貢献(低炭素化・エネルギー支出抑制・快適住空間)ができて、業界も売上げがアップして、消費税やら事業税等を納めてと、循環的には本当にメチャクチャ国策への寄与率は高いと自負できる。

spaciadesuyan の紹介

2012年11月開設のこのブログ主は1955年生まれのオッちゃんです。 1999年から続いている当店のWebページはhttp://www.hatadagls.com/で HTMLとPHPの併用ですべて自身で編集していますが、ホームページ運営も時代の変化について行けず そのため今じゃ陳腐化が否めません。 ブログは2004年以来の事で、当時は簡易なブログを開設したのですが、 連日多量のスパムリンクの書込みに閉口して、約半月で閉鎖以来ブログから遠ざかっていました。 取得した公的資格は、二級ガラス技能士・バルコニー施工・第二種電気工事士・PV施工技術者認定・家庭の省エネエキスパート・ガス機器設置スペシャリスト・足場の組み立て等作業主任者等、メーカー認定は真空ガラス スペーシア(日本板硝子)・窓シャッター電動化(ソムフィ)・SR工法工事士(三協立山アルミ)・ソーラー施工士(リクシルエナジー)その他等々、です。 趣味はガラスサンドブラストやレーザーマシンによる加工などがあります。 因みに創業は1982年9月で、かれこれ30年を越えました。
カテゴリー: 再生エネルギー, 薄型断熱ガラス   タグ: , , ,   この投稿のパーマリンク