先日、河内長野のお客様から勝手口ドアの上げ下げする部分が動かなくなったとの事で、お伺い致しました。
修理対象は平成初期の三協アルミ製品。
たしか、この当時の採風ドアは子障子の外障子内側と内障子外側にラックギアが取付けられていてその間にギアを挟んで動作させていた筈。
内障子の上げ下げを動作すると間に挟まれたギアの回転で外障子の上げ下げが逆連動するものです。
この機構のものはギアに異物が挟まり動かなくなるので、異物を取り除けば元に戻せます。
(異物というのはドア組立の部品ネジが長時間の使用で緩んで脱落して挟まるケースが殆どです。)
その様な予想をしながら、早速ドアを取外し分解作業開始したところ案の定で写真に記録しました。
片方のギアを支えているネジ4本の内が2本脱落、そして2本は緩んでいましたので所定の位置に留めて締め付け直しです。
分解中はすでに脱落している小さいネジがなにかの拍子に地面へ転がって見失う事もあるので、注意しないとなりません。
なくなっている場合や見失った場合に備え代替ネジも常にトラックに積んでないと補修できなくなるため、トラックに常備しています。
分解時に順序を頭に入れておかないと、組立後に元々のネジや部品が余った等というのは避けなければ再び分解せねばなりませんので注意を払います。
今回はギヤが割れていなかったので、その日に分解修理できましたがもし部品が傷んでいた場合はメーカーに照会して取り寄せる事になります。
製造日からだんだん年数が経過するとネジが緩んだり外れたりもしますが、特にこのタイプの上げ下げドアは上げ下げ時に発生するギヤの振動が原因で、通常サッシの開閉振動よりも明確なギヤピッチによる小刻み振動が大きく作用していると見ています。